紀伊半島の環境保と地域持続性ネットワーク 紀伊・環境保全&持続性研究所(三重県津市)
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  <紀伊半島の巨木を訪ねる>

 三重県津市美杉町國津神社の大ケヤキ

 三重県津市美杉町の國津神社は、三重県と奈良県の県境近くを流れる名張川沿いの西岸にあり、国道368号線で行くと太郎生(たろう)小学校の近くにある。

 「村社 國津神社」と書かれた石柱と、街道筋に置かれた大きな石灯籠が、鳥居の脇にあり、鳥居をくぐって急な石段を登って行くと社がある。このような歴史の香りが漂う村の小さな神社は、昔から農山村の人達を結びつける拠り所となり、また、祭りや催しを通じて村の伝統文化を担ってきたのであろう。

 神社の境内の一角に、目指す大ケヤキがそびえていた。樹皮がはげ、大枝は裂けないように鉄のロープで守られていた。奈良県東吉野村白馬寺・水分神社の大ケヤキも同じように鉄輪と鉄のロープで枝が支えられていたのを思い出した。ケヤキの大枝は裂けやすいのであろうか。

 國津神社の大ケヤキは、昭和15年に三重県の天然記念物の指定を受けている。昭和55年に福井県で開催された全国植樹祭には、この大ケヤキの種子がお手蒔き用として献上されたという(案内板より)。
 
(写真をクリックすると拡大します)
 國津神社の境内の一角にそびえる大ケヤキ。
 長い年月風雪に耐えてきた大ケヤキの幹は樹皮が剥げ落ちている。幹回り(胸高)は約7m、根回りは19.6mあるという。
 大ケヤキの主枝。鉄のロープで、枝が裂けないように留められている。この大ケヤキの樹高は約30m、枝の広がりは東西約25m、南北約16mである。
 この大木は、目指す大ケヤキとは別のケヤキであり、國津神社の別方向の隅にあった。大枝は切断されて、切り口がカバーされている。かなりの幹の太さである。 
 國津神社の入り口。三重県の奥まった地域には、このような歴史の趣を感じる神社がある。

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